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留学先でのホストファミリーとの接し方、付き合い方のまとめ

留学先ではホストファミリーにお世話になる・・というケースも多いかと思います。

今回は僕自身の経験も含めて、ホストファミリーとの接し方や付き合い方について書いてみたいと思います。

また、何か問題が起きた場合についてや、ホストファミリーにお世話になる上での注意点や気を付けたいポイントなどについてもご紹介したいと思います。

目次

僕のホストファミリーとの経験から

僕も実は留学経験がありまして、高校生の時に1年間、カナダに留学していました。

その後、アメリカに渡って10年間を過ごした経験があります。(大学に入学、卒業後は現地で働いていました)

その11年間の留学生活の中で、ホストファミリーにお世話になっていたのは最初のカナダでの1年間です。

カナダでは4家族(ホストファミリー)にお世話になりました。

僕の場合は交換留学だったのですが、1年間という留学の期間で、3か月ごとにホストファミリーが変わることが最初から決まっていました。

4つのご家庭でお世話になったわけですが、当たり前ですが、それぞれのご家庭ではその家庭ならではのルールですとか、またはホストファミリーの方々の性格ですとか、そういったものも全く違っていました。

そんなことも含めてまず少し、自分を経験を書かせていただきたいと思います。

4つのご家庭でお世話になったわけですが、それぞれが自分から立候補してホストファミリーになってくださった方々だったこともあって、僕の場合はホストファミリーにはとても恵まれていたと思っています。

勿論、いいことばかり、というわけではなく、それぞれの家庭に慣れるにはやはりそれなりに時間がかかりましたし、3か月という短い期間で次々とホストファミリーが変わってゆくことは時に寂しいことでもありました。

3か月して、やっと慣れたかな・・と思った頃にホストファミリーが変わる・・・といった具合だったので、戸惑いも勿論ですが、ありました。

また、そのご家庭ならではのルールであったり、またはホストファミリーの性格も全然違います。

あるご家庭ではホストファーザーがとても陽気でよく話をする方だったかと思えば、次のご家庭でのホストファーザーは寡黙な方で、そんなに会話をすることがなかったということもありました。

また、ホストマザーに関しても、積極的に母親のように接してくださる方もいれば、どこか、余所余所しいというかそんな方もいらっしゃいました。

だけど、例え、余所余所しい方であっても、僕のために面倒を見てくださっているわけで、また、少なくとも僕を家においてくださっているわけで、そういう気持ちは大切にしようと思っていました。

ただ、最初は他人行儀な方であっても、何か月かしてくると、慣れてくださって、親しくなれることもあります。

だから、これからもし、留学される方であったり、または留学したばかりの方でうまくホストファミリーと打ち解けることができなくても、それはもしかしたら、時間が解決してくれるかも、知れません。

ホストブラザーやホストシスターについても、僕の場合は小学校低学年のホストシスターから、社会人のホストブラザー、ホストシスターまでいました。

みなさん、全然性格も違います。

僕に親しげに話しかけてくれる人もいれば、距離を置いて接してくる人もいて、本当に色々でした。

ただ、先ほどの時間が解決してくれる話ではありませんが、慣れてくると距離を置いていた人も親しく話しかけてくれることもありますから、最初はうまくホストブラザーやホストシスターと話せなくても、その状態がずっと続くとは限らないと思います。

それから、生活のリズムも、ある意味当たり前のことかも知れませんが、ホストファミリーによって全然変わってきます。

自宅で多くの時間を過ごすホストファミリーもいれば、共働きで夜遅くまで帰ってこないホストファミリーもいました。

ずっと家で一人だと寂しいような気もしますが、僕の場合は、そんな時は日本の友人に手紙を書いたり(時代ですね、当時はメールやインターネットなどはありませんでした)、または、ホストシスターのゲームを借りて(笑)、夜遅くまでゲームをしたり、または、映画を観たり、本を読んだりして過ごしました。

また、僕の場合は、カナダでバスケットボールがやりたいと思っていたので(それが留学したいと思った一番の理由でした)、そのバスケットボールができていれば、後はそんなに思うようにいかなくてもOKと割り切っていたところがありました。

そういう意味では、留学先で何か打ち込めるものがあるといいのかも知れません。

ホストファミリーとうまくいかなくて悩むことは誰にでもあることだと思います。

ホストファミリーといっても他人なわけですから・・

だけど、そんな時に打ち込めるものがあれば、そういったことも乗り越えられるかも知れません。

少なくとも僕は、バスケットボールという自分がやりたかったことに救われることが多かったです。

ホストファミリーとの接し方、付き合い方について

さて、ここからは僕の経験から、ホストファミリーとの付き合い方について書いてみたいと思います。

ちなみに僕の場合は交換留学だったので、ホストファミリーの側になったこともあります。

そういう反対の立場からもホストファミリーとの付き合い方について考えてみたいと思います。

1)感謝の気持ちがあれば大抵の問題は乗り越えられる

ホストファミリーとの付き合い方で何が一番大事かと聞かれたら、感謝の気持ちと答えるかも知れません。

お世話になっている、面倒を見てもらっている・・・という風に思って、そのことに感謝しようとしていると、大抵の問題は乗り越えられると思います。

勿論、後述しますが、そうではないケースもあります。

だけど、大抵のことは、感謝の気持ちが解決してくれます。

そういう意味では感謝するのは自分のためなのかも知れませんね。

感謝しようとしていると、色々なことへの許容範囲が広がってゆくように思います。

また、人は感謝されると嬉しくなるもので(それは海外の人であっても同じです)、感謝していると、相手はもっとしてあげようと思ってくれるものだと思います。

そういう意味でもやっぱり感謝するのは自分のためになるのかなと、思います。

2)尊重すると、うまくいく

これはホストファミリーとの関係だけではないかも知れませんが、人間関係は相手が誰であっても、「尊重」する気持ちがあれば、殆どの関係はうまくいくように思います。

海外では勿論ですが、文化が違いますし、考え方も日本人の考え方とは違っている、時には大きく違っていることがよくあります。

だからこそ、すれ違ってしまったりして、悩んだりすることもあるわけです。

ただ、相手を「尊重」する思いがあれば、そういった試練や悩みも乗り越えられるのかも知れません。

でも、相手を尊重するとはどういうことでしょうか?どうすれば相手を尊重できるでしょうか?

そのためには、相手を相手のまま、受け入れることだと思います。

それはつまり、自分の考え方で相手を判断しないということでもあります。

自分の価値観や考え方で相手のことを判断せず、相手の価値観であったり、相手の考え方になってみることは、相手を尊重することにつながるように思います。

先程も書かせていただきましたが、海外の方の場合は価値観も考え方も全く違っていることが多々あります。

そんな時に自分の価値観だけで相手を見ようとすると、悩んでしまうことが多くなるかも、知れません。

そんな時も、相手の人であれば、そう思うのだろうなと、そう思ってみることで、悩まずに済むこともあると思うんです。

3)親しき仲にも礼儀あり

親しき仲にも礼儀ありと言いますが、これはホストファミリーとの付き合い方でも同じことが言えると思います。

最初はみんな緊張していて、丁寧に相手と接しようとすると思うのです。

ところが、長い間一緒にいると慣れてきて、最初の気持ちを忘れてしまうことがあります。

そんな時にトラブルが起きやすいものですから、いくら相手と親しい関係になれたとしても、あくまでもお世話になっている立場であるという気持ちで、「親しき仲にも礼儀あり」を忘れないことが、ホストファミリーとずっと仲の良い関係を続けてゆく秘訣だと思います。

そういう意味では、いくら相手と親しくなれても、自分を全部わかってもらおうとしたり、相手のことを全部知りたいと思わない方がいいのかも知れません。

相手に踏み込み過ぎるのはトラブルのもとになってしまうことがあります。

あくまでも相手を尊重し続けることができる距離感というものを保ってお付き合いしてゆくことが大切なのだと思います。

4)お願いすべきことはお願いして、自分ができることは自分で

海外での留学生活は自分ではどうにもならないこともあります。

そういうことに関して、ホストファミリーにお願いするのは悪いことではないと思います。

ただ、自分でできることはできるだけ自分でやることも大切なことだと思います。

また、自分にできること・・という意味では、お手伝いをするのもよいことだと思いますし、おすすめです。

お手伝いをすることで相手との距離が縮まることがあります。

だから、なかなかホストファミリーと馴染めないな・・・と思ったら、積極的に「何か私にできることはありませんか?」と聞いてみるのもいいかも知れません。

僕の場合は、定期的にやっていたのは、食事の後片付け、食器洗いのお手伝い、芝刈り、犬の散歩、料理(夜食やホストファミリーが不在時)、などでした。

後は、犬にえさをやったり、木の枝を切ったり、魚をさばいたり(笑)・・・などなど、できることはなるべくやるようにしていました。

やっぱり、お手伝いをすることは喜ばれますし、お手伝いをしながら、会話することで英語の勉強にもなります。

ですので、お手伝いは積極的にやった方が自分にとってもよいのかも知れません。

5)無理はしない

ホストファミリーとの接し方、付き合い方でもう一つ大事なことは無理をしないということかなと、思います。

せっかく留学したのだから、とか、早く慣れなきゃと焦って無理をする人もいますが、ただでさえ慣れない国や文化の中で生活するだけでも大変だと思うのです。

だから、ホストファミリーとの関係については、無理をして早く慣れなきゃとか、早く親しくならなきゃと無理をする必要は僕はないと思っています。

例えば、夕食後も、できるだけホストファミリーと会話をした方がいいと思って、疲れていたり、何だか今日は調子が悪いような時でも頑張ってホストファミリーと接しようとする人もいるかも知れません。

だけど、毎日そんな風に頑張らなくてもいいと思うんですね。

時には自分の部屋に行って、音楽を聴いたり、早く休んだりする時があったっていいと思うんです。

ホストファミリーとは、すぐに仲良くなるというものではなくて、時間をかけてゆっくりゆっくりと関係を築いてゆくものだと思います。

最初の1週間、うまくいかないからと焦ってしまう留学生もいますが、そんなにすぐに打ち解けなくてもいいと思うのです。

僕の場合は、3か月経って、やっと慣れたかなというところで、次のホストファミリーのところに引っ越し・・という感じでした。

それはどこのご家庭でもそうでした。

だから、1週間とか1か月で慣れることができなくても僕はそれは当たり前のことではないかなと思いますし、例えば、1か月経ってまだ慣れていなくても、その先に親しくなれるチャンスは沢山あるように思います。

もし問題が起きたら?

最後にもし、ホストファミリーとどうしても合わないとか、または何かしらのトラブル、問題が起こった時のことについて考えてみたいと思います。

もし、そういったトラブルが起きた場合、またはどうしてもホストファミリーとうまくいない場合は、ホストファミリーを変えてもらうというのも一つの方法だと思います。もし、そういったことが可能であれば。

その場合はしかるべき人に相談する必要があるかと思います。

どのような形で留学するかにもよりますが、場合によっては日本の担当の方に連絡してみるのもよいかも知れません。

ホストファミリーとうまくいけば一番いいと思います。

また、ホストファミリーとは先ほども書かせていただいたように、すぐに仲良くなれるものではないと思います。

しかし、中には、ホストファミリーから全く相手にされないというようなケースもあって、じゃあ、そもそも何故ホストファミリーになったのかというお話なのですが、そういうケースでは無理をする必要はないと思うのです。

また、僕が知っているケースでは、食事を作ってくれない・・・といったケースもありました。

それから、1人部屋ではなくて、小さな部屋に留学生が4人もいたというケースもありました。

そのホストファミリーはボランティアではなくて、留学生からお金をもらってホストファミリーをしていたのですが、そんなケースもあります。

ただ、実際には何か重大なトラブルが起こってホストファミリーを変えたというケースは僕が知っている範囲ではとても稀なケースです。

 * * *

異国の地でホストファミリーにお世話になる際はやはり色々と不安になるものだと思いますが、何だかんだでうまくやってゆけるようになるものだと僕は思っています。

ただ、ホストファミリーと付き合ってゆく上で大切なことは何ですかと言われたら、「感謝の気持ち」と「相手を尊重すること」だと思いますと、僕ならそう答えると思います。

また同時に、留学先で何か打ち込めるものを持つということも大事なことではないかなと、思います。