短期留学と長期留学の違い、利点と欠点とは?どちらがおすすめか?
前回、1ヶ月の留学の効果は?意味はあるか?英語は話せるようになる?では、1ヶ月の短期留学の効果について色々とご紹介しました。
今回は、1カ月の短期留学(カナダ)、1年間の長期留学(カナダ)、10年間の長期留学(アメリカ)を経験した筆者が考える短期留学と長期留学の違いやそれぞれの利点と欠点について、ご紹介してゆきたいと思います。
また、記事の最後ではどちらがおすすめか?ということについても書いてみたいと思います。
短期留学の利点とは?
はじめに短期留学から見てゆきたいと思います。
短期留学は、主に1週間から3か月程度の期間になると思いますが、短期留学の利点は長期留学に比べると期間が短いために、気軽に行ける点だと思います。
勿論、短期留学も勇気がいることだと思います。ただ、長期留学に比べれば、まだ、行ってみよう!と決断しやすいかなと、思います。
また、筆者がそうだったのですが、短期留学を経験した後に、長期留学に行く・・・という人もいますが、まず、短期留学で留学というものを経験してみて、それから、長期留学を検討してみるというのも1つの方法かなと思います。
長期留学の場合は、色々な意味でリスクもあります。
現地の生活が合わないかも知れないし、留学というものが自分が思い描いていたものとは違うものだった・・・と感じてしまうリスクもあるわけです。
その点、短期留学はそういったリスクを抑えながら、留学を体験することができます。
また、例えば、高校生で留学するような場合、夏休みなどを使った短期留学の選択肢もあると思いますが、その場合、留学することは進級には影響しないことが多いと思います。
ただ、1年間の長期留学の場合はそうはいかない場合もあり、帰国後は一学年下の生徒達と一緒になるケースもあると思います。
そこで年下の生徒達と馴染むことができないと悩む留学生も中にはいます。
短期留学は、そういったリスクを避けようと思えば避けることができるのも、利点ではないかなと思います。
※進級などについては学校によっても違いがある場合があります。留学する際は、その点も含め、留学することでどのような影響が出るかをしっかりと把握しておく必要があると思います。
話は変わりますが・・
短期留学で気になるのは英語力はアップするのか?ということだと思います。
結論から言うと、1週間でも、英語漬けの生活をする意味はあると思います。
ただ、ある程度の効果を期待するなら、1カ月は行きたいところ。
英語をある程度聞けて、ある程度話せるレベルを求める場合は、3か月程度が目安になると思います。
これは別の記事でも書かせていただきましたが、留学生の多くは3か月程度するとある程度、英語が話せるようになります。
また、3か月程度英語だけを聞くようにしていると、英語が自然と耳に入ってくるようになります。これは殆どの留学生が体験することだと思います。
ですので、ある程度の英語力アップを期待するなら、3か月程度が目安になるかなと思います。
ただ、筆者の場合、最初に1カ月の短期留学をしたのですが、その1カ月が自分の人生を変えたと言っても過言ではないほど、その時の経験が自分を変えてくれたと言うか、大きな出来事となりました。
たった1カ月ですが、自分が全く知らない世界に行くわけで、大きな衝撃を受けましたし、もっと英語を話せるようになりたいという気持ちが強くなって、結果的には、合計で11年間も海外で暮らすことになりました。
長期留学の利点についても後ほどご紹介しますが、まず、短期留学に行ってみるというのも筆者としてはとてもおすすめです。
ただ、短期留学をする際の注意点ですが、日本語を話せない、日本人ができるだけいない環境を選ぶということが重要なポイントになってくると思います。
先ほど、3か月が目安と書きましたが、それは日本語を聞かない、話さない環境での話。日本語が聞けたり、話せたりする環境ではそれよりもずっと長い期間が必要になります。
短期留学の欠点は?
さて、次に短期留学の欠点ですが、長期留学に比べると期間が少ない分、英語力が長期留学に比べると身に付かない点でしょうか。
勿論、先ほど書いたように、3か月程度の短期留学の場合はある程度、話せて聞けるレベルにはなります。
ただ、例えば、1年間の長期留学の場合は、(その3か月で得たベースがあるため)そこから英語力が飛躍的に伸びてゆくケースも多いです。
また、長期留学の場合は、英語がある程度体に染みつくと言いますか、しっかりと身に付くことが多いので、帰国した後、英語を話す機会があまりなかったとしても、また英語に触れるようにしてゆけば、以前のレベル(またはそれに近いレベル)まで戻すのは比較的簡単だと思います。
ただ、短期留学の場合は、そうはいかない場合もあります。
また、TOEICのスコアを上げるために短期留学をしたいという方もいるかも知れませんが、短期の場合、場合によっては(具体的な目標を持って現地でTOEICのための勉強をするなどして)スコアがぐんと上がるケースもあるかも知れませんが、多くの場合は、それほど大きなスコアアップは望めないかも知れません。
長期留学の利点とは?
さて、ここからは長期留学について見てゆきたいと思います。(短期留学と比較してゆきたいと思います)
長期留学は、期間で言うと4か月~1年程度でしょうか。(場合によってはそれ以上も)
長期留学の利点は、短期留学に比べると、英語力を大きくアップさせることができる点だと思います。
筆者の場合、1カ月の短期留学も1年間の長期留学も経験したのですが、それぞれの留学が終わってからの英語力は、比べ物にならない位の違いになりました。
1カ月留学の時は、英語が耳に何となく入ってくるようになったのが嬉しかった記憶があります。
1年間の留学の時は、3か月の時点で英語がある程度聞けて、話せるようになりました。(多くの留学生がそう感じます)
そして、1年間の留学が終える頃には、英語に不自由しないようになっていました。
といっても、通訳できるとかそういうレベルではなく、自分の言いたいことは伝えることができて、相手の言っていることも、理解できるようなレベルです。
ただ、それでも1カ月留学と比べると、雲泥の差です。
また、長期留学のもう1つの利点としては、現地に住むことで、より現地の文化に触れることができたり、または、留学の後も付き合ってゆけるような友達ができる場合もある・・・ということでしょうか。
1カ月の短期留学の場合(筆者の場合)は、現地に住むというよりも、何となくゲストでお邪魔しているような感覚でした。
勿論、現地の同年代の人達とも触れ合う機会があったり、楽しいおしゃべりをしたり・・・・ということもありましたが、その場限りの関係で、留学の後も付き合ってゆけるような友達は筆者の場合は作ることができませんでした。
英語力ですが、ある程度の成果を期待するなら、半年は必要かなと思います。
1年間の長期留学になると、日本に帰ってきてから、周りがびっくりするようなレベルになっていると思います。(ただ、留学した本人にはその意識(英語力がそこまで上がったという意識)がないことが多いです)
ただし、先ほどと一緒で、日本語を殆ど聞いたり、話したりしない環境で1年間留学した場合です。
TOEICなどのスコアアップも1年間の長期留学の場合は、TOEICを意識した勉強を現地でする場合、ある程度は期待できるかも知れません。
また、特にリスニング力がかなり上がると思います。
長期留学の欠点は?
長期留学の欠点ですが、短期留学と違って、なんだか自分には合わないと思ってもすぐに帰国することができない点です。
実際に長期留学をして、現地に馴染めなくて悩む留学生も筆者は多く見てきました。
長期留学の場合、英語に興味がある、海外に興味があるというだけではなくて、もっと具体的な目標や目的がないと、長期間、海外で暮らすことは難しいかも、知れません。
長期留学の場合は、何か具体的な目標や目的を持って留学した人の方が、留学を楽しめている傾向があるように思います。
もっとも、具体的な目標や目的がないから留学しない方がいいかというとそうではないと思います。ただ、その場合は、短期留学からはじめてみるのも一つの方法かなと思います。
もう1つの欠点ですが、例えば、1年間も海外で過ごすと海外の感覚が帰国しても抜けず、逆カルチャーショックになる人もいます。
留学の期間が長くなるほど、逆カルチャーショックになってしまう傾向がありますので、予め、逆カルチャーショックについては理解しておくといいかも知れません。
逆カルチャーショックの対処・対策方法とは?留学後に日本に馴染めない
短期と長期、どっちがおすすめか?
さて、ここまで短期留学と長期留学の違いやそれぞれの利点、欠点について見てきました。
ではどちらが最終的にはおすすめか?
・・ということですが、短期留学、長期留学にはどちらも利点もあれば、欠点もあります。
ですので、どちらがいいか?とは一概には言えないと思いますが、ただ、自分の目的に合わせて選んでみるといいのかも知れません。
留学に対する思いが強く、明確な目的、目標がある人は、長期留学がおすすめかなと思います。
一方、留学に興味があるけれど、そこまで強い思いや具体的な目標、目的がないような場合は短期留学からはじめてみるのもいいかも知れません。
そこから、長期留学にステップアップしてみるのもいいと思います。
筆者の場合は、まさにその方法で、気づいてみれば、海外で11年間も暮らしていました。
そのきっかけを作ってくれたのは、1カ月の短期留学だったと思っています。