留学した経験は就職で有利になるか?ならないか?
英語は就職(転職)に有利になる?ならない?で英語ができることが就職に有利になるかどうか?というお話をさせていただきました。
今回はそれと似ていますが、今度は留学経験が就職に有利になるかどうか・・・?ということについて考えてみたいと思います。
目次
私の留学経験から
私はカナダに1年間の留学、そして、アメリカに10年間の留学経験があります。
カナダは高校時代に1年間、交換留学で行きました。
アメリカには大学に入学・卒業後に現地で働いていた経験があります。
その後、日本に帰国して就職活動をしています。(ある企業さんで働かせていただいた後、現在は自分の仕事を立ち上げて個人事業を営んでいます)
そんな経験から、留学した経験が有利になるかどうか?また、私の留学生友達はどうだったのか?ということについてもご紹介したいと思います。
まず、私の場合ですが、帰国して就職した先の会社が英語が必須の会社でしたので、そういう意味では留学経験は有利に働いたと思います。
ただ、前回も書かせていただきましたが、私のように地方で就職する、または転職するとなると、なかなか・・・英語を使う仕事が少ないケースもありますので、一概には、留学したから有利とはいえないかも知れません。
また、留学した経験がある方も案外多くいますから、留学の経験だけでは必ずしも有利だとは言えないかも知れません。
ただ、いずれにしても留学して、現地で英語を学んだということは、就職の面接の際には、英語をアピールする上では強い武器になることは間違いないとは思います。
留学生の友人達のケースでは?
次に、留学生の友人達のケースについて少しご紹介したいと思います。
彼ら、彼女らの場合、1年間の交換留学の経験を直接的に就職に生かした人は2割程度でした。
これはあくまでも僕の知人のケースです。
ですから、そうではないケース、もっと留学経験を就職に生かしている人達もいると思いますし、または、留学経験がそこまで就職には生きていないケースもあるかも、知れません。
3年を超えての留学経験者の場合、僕の知人のケースでは留学経験を何かしら・・・仕事に生かしている人が多いです。
1年の留学経験の人と比べると、3年以上の留学経験の人の方が留学を仕事に生かしているケースが圧倒的に多いです。
これは勿論、1年の留学をした人達が必ずしも自分のキャリアに英語であったり、留学経験を生かそうとは思っていなかったから・・・ということもあるかも、知れません。
一方で、3年以上の留学をした僕の知人達はそれなりに英語に真剣に向き合っていた人達ばかりで、やはり、自分のキャリアにも英語を生かそうと思ったのかも知れません。
1年間の留学よりも、複数年の留学の方が就職という意味では有利に働くかと言われると、そうとは限らないかも知れません。
ただ、1年よりも複数年の留学の方が、英語であったり、またはその国の考え方であったり、文化というものがより身に付きやすいのかも知れませんし、それを帰国してから何かしらの形で就職、仕事に生かしやすいのかも、知れませんね。
就職で有利になるからと言う理由では留学しない方がいい
さて、ここまで、留学が就職に有利になるかどうか?ということについてご紹介してきました。
勿論、色々なケースがあります。留学経験が有利に働くこともあれば、全く有利にはならないこともあるかも、知れません。
ただ、留学しなければ始まらないことも多くあると思うんですね。
留学しないと見えてこないものもあるというか。
だから、もし、留学したいと心から思えたなら、就職で有利になるかどうかは一旦置いておいて、自分が進みたいと思った道に進むのも一つの方法かも知れません。
ただ、おすすめしないのは、就職で有利になるだろうから・・・という理由で留学することです。
就職で有利になるからというのは勿論、一つの留学したい動機にはなるかと思います。
ただ、留学生活というのは、異国での生活でもあります。
文化も違えば、考え方も違うところに飛び込んでゆくわけで、楽しいことも沢山ありますが、辛いことも沢山あったりします。
実際に、留学先で(同じ日本からの留学生と)話しているうちに泣き出してしまう人も結構います・・
それだけ、大変なこともあるということだと思うのです。
そんな大変なことがあっても、それでも頑張ろうと思えたり、なにくそと思えるのは、やはり最初の動機がしっかりしているか次第・・・だと思います。
海外が好きだ、英語が好きだ、留学が夢だ・・・という理由で留学した人は、留学生活で辛いことがあっても乗り越えてゆけることが多いです。
一方で、就職で有利になるだろうから・・・という言ってみれば、少し消極的な理由で留学しようとすると、何か辛いことがあった時に耐えられなくなってしまうことがあるかも知れません。
僕が言いたいのは、留学が辛いということではなくて、留学は勿論、楽しいことが沢山あります。
そこにはこれまでとは全く違った世界が広がっていて、わくわくもします。
だけど、何事もそうですが、楽しいことばかりではなく、辛いこともあったりします。
その辛い時を乗り越えるためにも、留学の動機ははっきりとさせておいた方がいいかも知れません。
大袈裟に言えば、就職に有利になってもならなくても、自分は留学してみたいんだ!という強い思いが大切なのではないかなと、僕は自分の体験から、そう思っています。
留学経験だけではダメ?
さて、最後に留学した後の就職のことについてもう少し詳しく考えてみましょう。
留学の経験があることで、就職では有利になることもあります。
ただ、留学経験者、帰国子女というのは、案外多くいたりします。
毎年、多くの日本人学生が留学しています。その数は時代によっても変化しますが、それでも一定数は留学しているわけです。
そういうことを考えると、ライバルもいるわけで、留学したことがそのままアドバンテージになるとは限らない。
他にも同じ経験をした人がいるわけです。
勿論、留学した人よりも留学していない人の方が圧倒的に多いわけですから、留学した段階で差別化は少しできているわけです。
ですが、そのままでは十分とは言えないかも知れません。
もう少し、他と自分を差別化しておく必要があると思うのです。
企業は多くの場合、帰国子女が欲しいというより、留学経験があって(英語が話せて)、尚且つ、何かのその企業が求めるスキルがある人を求めているわけです。
その企業が求めるスキルというものは企業によっても違うわけですが、留学の他に自分には何ができるだろう?と考えてみてもいいかも知れません。
どんなことでもいいのですが、留学に何かを加えてみます。
例えば、コミュニケーションスキルがある人はいますが、コミュニケーションスキルがあって、留学経験がある人になると、その数はかなり少なくなります。
マーケティングの知識がある人はそれなりにいるかも知れませんが、マーケティングの知識があって、留学経験がある人は、少ないかも、知れません。
そんな風にして、留学+何か・・・となると、それを持っている人は少なくなります。
それは飛びぬけている何かではなくてもいいと思うんです。
自分では中途半端だなと思うことでもいい。そういう中途半端にできることを組み合わせてみると、気づいたら、オンリーワンになっていた・・ということもあります。
だから、留学に何かを加えるということは就職する際も、その後に仕事をしてゆく上でも大切なことだと思います。
また、留学したことで得たものを具体的に示すことができるものがあった方が就職では有利になります。
わかりやすいところで言うと、TOEICでしょうか。
英検でもいいのですが、何かしら・・・留学で得たものを具体的に企業に示すものがあった方がいいかも知れません。
さて、ここまで留学経験が就職に有利になるか?ならないか?ということについて見てきました。
留学した経験は就職でも仕事でも生きてくるものだと思います。
ただ、それを上手に生かすためには、何か形として示すものがあった方がいいかも知れませんし、留学経験に何かを加えてゆくことで、その留学経験というものがより生きてくるのではないかなと、思います。